このサイトでは数秘術という数字を使った占いを扱っていますが、皆さんは占い全般について、どの程度当たるものだとお考えでしょうか。
占いが当たる確率を厳密に算出するのは難しいですが、よく当たると感じる手法でも「表か裏か」といった半々のものについて何百回と繰り返すと、結果はせいぜい52〜53%程度に落ち着きます。
そもそも占いが当たるか当たらないかという問題もあるのですが、仮に当たるものだったとしてもその程度の的中率です。
皆さんが何か占いたいことが生じたとき、そのことに関してもし現実の体験を通して得た知識をお持ちなら、その知識をもとに判断する方が良い選択をする確率は高くなるはずです。
以下、詳細です。
最初に述べておきますと、筆者は「占いは明確に当たるものではないが、まったくのデタラメでもない」と考えています。占いを否定しきれないと言った方が正確かもしれません。占いは非科学的というのが今の時代の常識ですが、まだ科学では解明できていない要素があるように思います。
コイントスのような「表か裏か」を言い当てる確率は、完全にデタラメな手法を使えば最終的に50%に落ち着きますが、それは無限回の試行を繰り返した場合のことです。10回程度なら適当に言っても80%(10回中8回)当たることもあります。もちろん逆に20%のこともあります。
冒頭の数百回試して52〜53%という数字はいろいろな実験を総合した私の持論なのですが、統計学関連の本を読んでいたら奇しくも同じような数字に出会ったことがあります。
昔の実験の論文を引用して、ルール上はそのような場合たしかに統計学的に有意ということになるが、数多くの実験がなされれば当たる仕組みが何もなくてもそういう例も自然と出てくるという主旨の話でした。(実験は占いではなく直感だけで右か左かの二択を言い当てるというものでした)
当たったという報告の論文の裏には、それよりはるかに多くの当たらなかった実験があった(それは論文にならなかった)わけですが、私が試した占いもたまたま成績が良かっただけかもしれません。
ところで、私が興味をもったのはそのあとの余談です。本の著者の方は、仮にそれが有意だとして53%の確率で当てることに何の意味があるのかというコメントをされていました。しかし、この点については私は逆の見方をしています。仮に何らかの条件下で本当に53%で当たるのなら、実用性はさておき直感や占いなどの証明という意味では大発見になるのではないでしょうか。占いが、科学では曖昧になっている偶然を説明する手段になる可能性は否定できないように思います。
話が理屈っぽくなってしまいました。少し数秘術の話をしましょう。別のところでも書きましたが、そこそこ付き合いのある人なら偶数さんか奇数さんかぐらいは何となく感じ取れるものです。数秘術を始めた頃に試したもので厳密なデータを取っていなかったのが残念ですが53%よりはかなり高い確率で当たっていた記憶があります。
そこそこ付き合いのある人ならというのがポイントで、一つの言動だけでは精度は出ず、偶数/奇数の雰囲気を何度も感じ取ることで印象が出来上がってくるようです。
別の実験で、顔つきと数字にもある程度相関があるような気がして、有名人のプロフィール写真を見ただけで奇数/偶数を当てる検証をしたことがありますが、これは当てずっぽうで言うのとほぼ変わらない結果になりました。たった一つの要素(しかもメイクや加工がされているかもしれない写真)だけではさすがに難しいようです。もしもプロフィール写真だけで60%の確率で2つのタイプに分類できれば、それは十分に精度の高い占いだと言っていいでしょう。
さて、当たっているかどうかも分からない微妙な確率であっても、表か裏かのような占いが役に立つ場面もあります。
例えば、本当に右も左も分からない状況で選択を迫られているとき、あるいはまったくもってどちらでもいいときです。特に後者は皆さんも日頃から経験があるはずです。お店の予約を14時からにするか16時からにするかなど、別にどっちの用事が先でもいいんだけどな…と思いながら適当に選ぶことはないでしょうか。
そのようなシチュエーションでは占いをして損はありません。当たらない占いだったとしても良い選択ができる確率はちょうど半々で50%なので何もしないのと同じです。
もしも「よく外れる占い」というものがあって70%の確率でハズレの方を引くと分かっているのなら、それは逆を選択すれば良いので実質的には当たる占いということになります。つまり最悪のもので50%、自分で適当に選ぶのと変わらないわけです。
53%当たるならそれは儲けモノで、100回ぐらい使えばたまに幸運が転がり込んでくるわけですから、その手間さえ苦にならなければ、やった分だけ得ということになります。さすがにお金を出して占い師に鑑定してもらうという類の話ではないですが、自分でやるぐらいなら価値がありそうです。
余談になりますが私はそういった感覚でこてんしみくじを使っています。現実問題としておみくじに決めてもらう方が「どっちでもいいんだけどな〜」と頭を悩ませるより楽で、意外と早かったりします。ちょっとおおげさかもしれませんが、私は人間が占いを使う大きな理由のひとつがこれだと思っています。何でも良いから後押ししてほしいときというのが人にはあるのです。
前項とは逆のことを言いますが、もしも目の前の二者択一に多少なりとも判断の根拠を持っているのなら占いに頼ると逆に損をする確率は高いでしょう。自分の判断に60%の自信があるのなら、おそらくは占いよりも正確です。
簡単な例を挙げると、今からお邪魔するお宅への手土産に洋菓子を持っていくか、和菓子を持っていくかというときに、相手の好みを直接聞いたことがなくても『あの人のイメージだと洋菓子かな…』と想像で買っていくことが、皆さんもあると思います。
そういったなんとなくのイメージでもたいていは占いよりも当たりますし、また、安易に占いに頼らないで自分で判断することで選ぶ感覚も研ぎ澄まされていきます。人にもよるので一概には言えませんが、知識や経験、直感を身につけるほうが多くの場合においては確実でしょう。
よく当たる占いといっても、白黒はっきりすることを占ってみると、その的中率が統計学的には誤差と区別がつかない程度のものであることが多いように思います。占いに100%を求めても得られるものは少なく、むしろ期待を裏切られた気持ちになることもあり、逆効果になるかもしれません。
しかし、占いを使う場面(使いどころ)を意識してうまく活用すれば、普段の自分なら選択しないようなものを選んだり、自分の思い込みを捨てるきっかけになったりして、新たな世界が見えることもあります。
誤解のないように付け加えますが、筆者は占いの目的をコイントスのような単純な結果を言い当てることだとは考えていません。「たいして当たらないから占いなんてやめろ」と言っているわけではありません。
占いの醍醐味は、今回のテーマである当たり/ハズレではなく、人間関係や社会の中の一コマの微妙なニュアンスを知ることにあると思います。
占いは、ものごとの全体像やメカニズムを説明し、そのうえで「積極的に挑戦したいならこちら、無難にやり過ごしたいならこちら、あちらだけは良い未来が見えないので行くなら自己責任で」といったように選択肢を示してくれます。
そして最終的には、占いを信じるか信じないかも含めて選択をするのは本人の意思です。一度選んだら、そこから先は当たり/ハズレの概念を捨てて目の前の課題に最善を尽くすことをおすすめします。
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